SOLD OUT
【Scrap Drawing 】
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■「 Scrap Drawing #16/0901/d 」
兼子真一 コラージュ・ドローイング
制作年:2016年
紙、ドローイング・落書き、鉛筆、ボールペン、墨汁
作品サイズ:420mm×297mm
額装済:アルミ細額/アクリル板
※アーティストが描いた一点物です。再入荷の予定はございません。
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絵について
Scrap Drawing -Origin- は2016年作。このドローイングは去年iichikoの雑誌広告に起用していただいた。落書き捨てなくてよかった。
昔々、アトリエの片付けの際にドローイングを振り分けた。コピー用紙やとんでもなく古いノートに描いた落書きが大量に出て来て困ってしまったが、捨てられなかった。没ドローイングの中から気になる絵を選び取り、切り貼りしてドローイングを再生してみた。これがScrap Drawing の始まり。色んな年代の絵が積み重なっていて、時間を経た紙の劣化が心を落ち着かせる。日記のような走り書きの線も人の歴史を思わせる。このシリーズは、落書きを使ったすごく軽い絵の中に、時間と当時の気分を重ねていって見えない厚みを持たせている。ある種の心地よさを持った作品だと思う。
※ この作品は、iichikoの雑誌広告(2019.9月)に起用されました。iichikoとのコラボレーションは2018年よりスタートし現在継続中です。月変わりで絵とデザインが変わります。(掲載誌:dancyu)
■ iichiko 雑誌広告 参照ページ >>
https://others.shinichikaneko.com/post/174691854903/iichiko%E9%9B%91%E8%AA%8C%E5%BA%83%E5%91%8A%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88-2018-6-2020%E5%B9%B4
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※KANEKO Shinichi. online vol.2
【 Scrap Drawing 】
僕は没になったドローイングを捨てない。ノートの端に描いた落書きも取ってある。描かれた絵の大半は発表されることなく仕舞われる運命だ。どうせ人に見せることはないのだから捨てようするのだが、そのたびに「なんか面白い絵だな」と愛着が湧いてきて捨てられなかった。そうして長い時を生き延びた絵は、紙の劣化と共に描かれた理由や意味から解放されて生き生きとし始めた。僕はこの絵たちをランダムに繋ぎ合わせ、そこから自然と出てきたイメージを作品にした。このシリーズを「Scrap Drawing」と名付けオンライン・プロジェクトとして制作をスタートした。本来作品にはその瞬間・その時代の空気やアーティストの意思が表れるものだが、「Scrap Drawing」は様々な時代と意思の片鱗が散りばめられた”時”の層で出来ており、絵の中で時間が緩やかに流れている。
アーティスト:兼子真一 2021